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友人に誘われてはじめて行った寄席で、落語の面白さを知りました。
もっといろいろ観てみたいと思ったけれど、次に寄席でないホールの落語公演会に行ったのは随分たってから。

ぐっとはまって好きになって、行動的に自分で調べれば、行ってみたいと思う公演を見つけたり
寄席に通ううちに好きな落語家ができたり聴いてみたい噺ができたりして…と思うのですが
そのもうちょっと手前の、また機会があればいきたいな…という受け身な感じ。
そして待っているだけでそんな機会がたびたび見つかるほどには、日常の中に落語はないのでした。
興味はあるんだけど…というところでとまっているひと、実は多いんじゃないでしょうか?

興味の入り口におすすめのガイドブックがこのコンパクトな『落語手帳』。
身軽なサイズやうんちく的な知識や暗黙のルールみたなものを教えてくれるのもいいのですが
なによりいいのが今活躍している落語家23人のガイドがのっていること。
この本にもあるのですが、落語は演じている落語家の個性を楽しむもの。
図書館に行けばCDがあるような名人と言われる人達の落語も素敵ですが
今実際に観に行ける人について知ると、ちょっと興味が具体的になります。
定番の古典落語のあらすじがコンパクトに載っているのも便利。
実際に聴いて良かった落語が、なんという題目のものだったのかをあとで確認もできますし、
そのネタが得意な落語家がわかるので、今度はそれを聴いてみたいなあなんて興味にもつながります。

一度観に行ったら感じることですが、落語ってとっても気楽で身近なz娯楽。
事前知識がなんにもなくても楽しめるし、特に寄席は途中から来る人帰る人もいる気楽さです。
古典芸能というイメージもあるけれど、この本を手にとると
その時その時の現役の落語家たちの人気がつながってきたゆえの歴史であって
常に今を楽しむ娯楽なんだとわかります。

好きな歌手のライブに行くみたいに、好きな俳優の映画を観に行くみたいに
落語も楽しめるようになれそうな、おすすめ落語入門です。


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2013年10月19日更新
『落語手帳』 広瀬和生

知識と実践