夜の図書館というのは、それだけで魅力的なキーワード。
アメリカで人気で、日本でも翻訳された絵本のなかに
人がいなくなった静かな図書館で、本を読み耽るちいさな姿がありました。

サムは、図書館に住むねずみです。
本を読むのが大好きで、絵本、物語に料理の本もスポーツの本もなんでも・・・
本を山積みにして思う存分読んでいます。
サムはある日、自分でも本を書いてみることにしました。
そしてその本を図書館の本棚に置いてみると、これが子どもたちの大人気に!
図書館のひとは、正体不明のサムに手紙を書きます。
あなたをおまねきして、「さっかほうもんのひ」をしたらどんなにみんなよろこぶことでしょうー

この図書館のひとの提案にたいして、サムがしたことが、とても素敵です。
読んでみてのお楽しみに内緒ですが、ヒントに、素敵な一文を引用。
ーサムは どうして にんげんたちが おはなしを かんがえたり、かいたりすることを
 むずかしいとおもうのか ふしぎでした。
 おもいきって かいてみれば とても たのしいのに。

サムのあたまのなかには新しいおはなしのタネがたくさんあって、
それはこれまで読んだ本の知識だったり
そこからひろがる想像力の、だれもしらない新しい世界。
読んだり書いたりすることへの素直なよろこびがこの絵本にはあふれていて、
読んでいてにこにこしてきてしまいます。

2012年にこの本が翻訳されて、2013年6月にはこのシリーズの三作目が出版されます。
このシリーズがロングセラーになって10年も20年も愛されていく本になったらいいなあと、思う本。


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2013年5月6日更新
『としょかんねずみ』 ダニエル・カーク

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