やさしいお菓子なかみ

ページをめくったとき、なんでいままでこういう本がなかったんだろう!と思ったくらいに、作り方がわかりやすいお菓子のレシピ本です。
珍しい横長のつくりの本なのですが、その見開きいっぱいに、作る手順が10工程の写真にして並んでいます。
なので作る前にまず作業の流れがイメージできる!この手順のときこんな見た目になってればいいんだなというのがわかるのがお菓子作り初心者にもありがたく、安心です。

この本のレシピに載っているのは、すごく凝ったお菓子ではなくて、プリン、サブレ、パウンドケーキ、焼きリンゴ…といった、家庭でつくりたい、毎日食べたいシンプルなもの。なので使っている材料も手に入りやすいものです。
そのつくり方を、ていねいに写真と短くわかりやすい文章で、手順通りに作ったのにパサパサ、とか膨らまない…などの失敗がないように、ポイントを抑えながら教えてくれます。
作る前に準備するものも、お菓子ごとにすべて計量された量が写真で載っていて、ボウルに入れておくと良いとか常温に戻しておくと良いとか、一つ一つコツが書いてあります。多くのお菓子で必要になるような「バターを常温に戻す」などの作業のコツも、お菓子ごとにしっかり載っていて省略がないので、つくりたいお菓子のレシピのページだけ見れば必要な作業がわかる親切仕様。ほんとうにやさしいお菓子のつくり方の本なのです。

はじめの著者さんの言葉を読むと『やさしいお菓子』の『やさしい』はわかり易さのやさしいと、作るときにイライラしたりしないで優しい気持ちで楽しんで作れたらいいな、という両方のやさしさを含んでいるのがわかります。
もちろん実用性だけでなく、写真も良くて美味しそうなのも、レシピ本としては重要なポイント。
初心者さんにも、もう作り慣れているけどもっと美味しく作るための基本の工程と失敗しないためのポイントを知りたい!という方にも、おすすめです。

やさしいお菓子表紙


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2014年10月26日更新
『やさしいお菓子』 飯塚有紀子

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